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【名曲紹介】《4分33秒》だけじゃない、勝手にケージ入門楽曲5選+α
ジョン・ケージ(John Cage, 1912-1992)の名前は恐らく《4分33秒》と共に知られているでしょう。「無音の音楽」として既にご存じの方も多かろうと思われますから、もう驚くほどのものではないでしょう。むしろ、 面白可笑しく「演奏してみました(何もしない)」などというポーズを取る人が定期的に現れるのを見るのにはそろそろ飽きてきました 。 まあそれだけならどうということは無いのですが、この《4分33秒》だけが独り歩きして世間一般におけるケージのイメージが「無音」になるということは、ケージの音楽における恣意的な部分を好んでいる僕にとってはあまり快いものではありません。あろうことか、方々のカフェやバーなどで僕がケージの小品を弾くと決まって、しかも普段ピアノを弾いている人からさえ「これもケージの作品なんだ~!」などと驚かれるものです。 そこで特にケージの専門家などではない榎本が愛聴している作品を独断と偏見において選び、頼まれてもいないのに薦める記事をここに書く次第であります。僕はケージを研究しているわけではないので迂闊に専門的なことには言及

Satoshi Enomoto
24 時間前読了時間: 6分


【名曲紹介】間宮芳生《合唱のためのエチュード》:民族音楽系合唱練習曲集
僕は自分の所属する合唱団(合唱団DIO)で歌える曲を常日頃から漁っています…というのも、合唱団DIOは慢性的な女声不足でして、しかし女声不在というわけでもないので、普通の混声四部合唱をするにはパートバランスがそれはもう酷い状態で活動をしています。...

Satoshi Enomoto
3月17日読了時間: 7分


【作曲】混声四部合唱とピアノのための《町田は神奈川》:闇鍋合唱曲を遊び倒せ!
今年は既に2つの合唱作品を書きました。 ♪混声五部合唱とピアノのための《町田は神奈川》 (作詞:榎本智史) ♪合唱付きバス独唱とピアノのための《シン・町田は神奈川》 (作詞:Lutherヒロシ市村 & 伊藤那実) …という、「町田は神奈川」ネタを擦るための合唱曲です。...

Satoshi Enomoto
2022年11月21日読了時間: 6分


【感想】『松下耕と世界』:世界合唱音楽の現在とここから
10月14日、日本を代表する合唱作曲家である松下耕先生の還暦記念として、16人の作曲家が「信仰、希望、愛、そして友情」というテーマで書き下ろした全曲世界初演の演奏会『松下耕と世界 ─ 今を生きる作曲家の群像』が開催されました。Twitterでの抽選招待キャンペーンもやってい...

Satoshi Enomoto
2022年11月17日読了時間: 9分


【感想】グラス《浜辺のアインシュタイン》:寄せては返す、波あるいは夢
10/9(日)は、神奈川県民ホールでのグラスの《浜辺のアインシュタイン》公演を観に行ってきました! 作曲者フィリップ・グラスと言えば、ミニマル・ミュージックと呼ばれる作風(グラス自身はこの呼称に否定的らしい)を始めた作曲家の一人であり、その中でもオペラの作曲家として知られて...

Satoshi Enomoto
2022年10月16日読了時間: 4分


【感想】sync-async:存在と存在との関係性
5/23(月)に大倉山記念館にて行われた、コントラバス奏者 太田早紀さんのコンサートシリーズ『sync-async』Chapter 2 を聴きに行ってきました。 コントラバスと琵琶、ソプラノ、フルートそれぞれのための二重奏のための作品を主とした現代音楽プログラムでした。...

Satoshi Enomoto
2022年5月28日読了時間: 3分


【演奏後記】都心の島で《In C》
5/22(日)、お世話になっている酒井康志さん主催の《In C》の演奏に参加してきました。 今回の場所は千葉県の浦安駅から徒歩10分の都県境にある妙見島。去年は鋸山に登り、中世のカンティガ集『モンセラートの朱い本』と併せて「祈り」としての演奏を行いましたが、今年はロシアによ...

Satoshi Enomoto
2022年5月26日読了時間: 3分


【感想】横山博ピアノリサイタル『ジョン・ケージを探せ!』
2022年3月27日に行われた、ピアニスト横山博さんのリサイタル『ジョン・ケージを探せ!』の感想を書かせていただきたいと思います。 今回のリサイタルはケージとフェルドマンをメインに据え、そこにグラスと坂本龍一の映画音楽を交えたオール現代プログラム。フェルドマンとケージはもう...

Satoshi Enomoto
2022年3月30日読了時間: 5分


【感想】水谷晨 個展・東日本大震災追悼コンサート
僕自身には評論を書けるほどの能は無いので、単に感想レベルのことを書いていきたいと思います。ただ、今回はスタッフとしても関わっておりまして、その視点から見えたこともあると思っています。 実は、僕は最初の企画段階から関わっていたわけではありません。企画が既に立ち上がった状態で遅...

Satoshi Enomoto
2022年3月19日読了時間: 5分


【感想】フェスタサマーミューザ2021フィナーレ:吉松隆《交響曲第2番『地球にて』》
神奈川県の本日の新規感染者は2166人とのことです。どうにかワクチン接種の予約は取れましたが9月ですし、会食どころか外食自体を自粛中ですが、さすがにここ数日は気が滅入ってきました。また仕事も消え始めましたし。 そんな中で目に入ってきたのが、フェスタサマーミューザのフィナーレ...

Satoshi Enomoto
2021年8月9日読了時間: 5分


【演奏後記】《In C》と『朱い本』:"鋸山" 音楽巡礼記
音楽家の酒井康志さんは、アメリカの実験音楽作曲家 テリー・ライリー(1935-)の《In C》の演奏企画を定期的に開催しています。演奏場所はコンサートホールではなく、古民家や河川敷、駅(海芝浦駅)など、珍しい場所が選ばれます。それが今回は千葉の鋸山だったわけですが、音楽解説...

Satoshi Enomoto
2021年5月31日読了時間: 6分


【雑記】"現代音楽"嫌悪の逸話を見て
現代音楽ばかりの演奏に辟易した演奏家が演奏業を辞めた…という逸話の信憑性はさておき、確かにクラシックの演奏家や聴衆の中に、所謂 "現代音楽" と呼ばれる音楽に拒否反応を起こす人は一定数いらっしゃることでしょう。その存在自体はこれまでに何度も遭遇してきましたし、先述の逸話が上...

Satoshi Enomoto
2021年4月8日読了時間: 6分


【雑記】未知に触れる面白さを伝えること
松平敬さんの記事『「分からない」は素晴らしい』に、僕は賛同の立場です。一度味をしめてしまえば、未知のものに触れることは以後楽しいこととして感じられるでしょう。新しい世界が拓かれるということは、人によっては少しの痛みを伴うかもしれませんが、トータルでは快感の方向であると信じて...

Satoshi Enomoto
2021年3月31日読了時間: 4分


【コンサート後記】Mixed Reality サイバーバード:在りし日の影
3日間に渡る『Cyber-bird Concerto in real & cyber spaces』の公演展示が終了しました。緊急事態宣言下であったにも関わらず、削減した定員枠の殆どが埋まってくれました。音楽に興味がある方々もさることながら、ARやVRなどの方面に興味があ...

Satoshi Enomoto
2021年2月13日読了時間: 3分
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