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【分析メモ】半音階の表現力
半音ずつ上行する/下行するという半音階進行は、西洋音楽史上の音楽表現において強烈な効果を何度も発揮してきました。一般にクラシックの聴衆が半音階を耳にする機会は、半音階が特に多用されるようになった19世紀ロマン派の音楽においてのものが多いでしょう。その時代にまで来ると半音階は...

Satoshi Enomoto
2023年3月29日読了時間: 7分


【名曲紹介】カリッシミ《イェフタ》:オラトリオの成立と、共に嘆く合唱
4/8にパルテノン多摩にて公演予定のバロック音楽を集めたコンサート『バロック=ドラマティック』は今や2ヶ月後に迫りました。バロック時代を彩る様々な作品集を前半に、カリッシミのオラトリオ《イェフタ》を後半に演奏します。 それぞれの作品ごとに一つの長い解説が書けてしまうほどの濃...

Satoshi Enomoto
2023年2月8日読了時間: 6分


【演奏会告知】『バロック=ドラマティック/カリッシミ《イェフタ》』:本当は熱いバロック音楽【2023年4月8日(土)】
2022年の一般公開のコンサートは全て終演致しました。足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。 既に2023年のコンサート開催情報もいくつか公開を始めておりますが、中でも4月には特に大きな自主企画公演を行うことになりましたので、この記事ではそれについて書かせ...

Satoshi Enomoto
2022年12月31日読了時間: 5分


【感想】大井駿『協奏曲との邂逅』:立体的・多層的な音楽作りのために
2022年12月27日の夜は新宿ガルバホールにて、指揮者・ピアニストである大井駿さんのコンサート『協奏曲との邂逅 ~管弦楽のない協奏曲~』を聴いてきました。音楽史研究や楽曲分析による演奏解釈を武器とする大井さんのトーク付きコンサートとなったら行かないわけにはいきません。僕も...

Satoshi Enomoto
2022年12月30日読了時間: 5分


【音楽史】同じ詩で別の歌曲を作ること:同詩異曲の楽しみ
歌モノを制作する際に、曲より先に歌詞が作られているものを「詞先」、歌詞より先に曲が作られているものを「曲先」と呼んだりします。 クラシック音楽の場合、恐らく9割9分くらいの作品が「詞先」に該当するでしょう。歌詞とは書きましたが、主にそれらは作曲されることを前提とはしない「詩...

Satoshi Enomoto
2022年12月17日読了時間: 7分


【名曲紹介】ベートーヴェン《アデライーデ》Op.46:若き楽聖、歌の始まり
2022年12月23日(金)19:00~ 『彼方からの愛の歌』 ベートーヴェン歌曲集 1792年の11月、ヴィーンに一人の青年がやって来ました。彼こそが、後に西洋音楽史にその名を刻んだ大作曲家ベートーヴェンその人であります。一月後には22歳になるこの若者は、既にその名を轟か...

Satoshi Enomoto
2022年12月15日読了時間: 4分


【感想】大内暢仁『オール・バロック・コンサート シュタイングレーバーの音色に乗せて』
今年に入ってからというもの、どうしても都合が合わず、我が推しクラシック音楽ユニット ResonanCe 関連のコンサートに行けないまま12月まで来てしまいました。 メンバーのうち、大内暢仁さんのコンサートの日程だけはかなり早い段階で告知されていたため、自分のコンサートを1週...

Satoshi Enomoto
2022年12月4日読了時間: 5分


【雑記】ベートーヴェンと神童営業
ベートーヴェンの生誕250周年である2020年に予定されていた数々のベートーヴェン関連行事がコロナ禍の直撃を受けて延期・中止になり、早くも2年が経ちました。僕自身も自主企画で「よっしゃ、ベートーヴェンのソナタとかめっちゃ弾くぞ!」と意気込んでいましたが、今やソナタ計画は白紙...

Satoshi Enomoto
2022年11月25日読了時間: 3分


【感想】『松下耕と世界』:世界合唱音楽の現在とここから
10月14日、日本を代表する合唱作曲家である松下耕先生の還暦記念として、16人の作曲家が「信仰、希望、愛、そして友情」というテーマで書き下ろした全曲世界初演の演奏会『松下耕と世界 ─ 今を生きる作曲家の群像』が開催されました。Twitterでの抽選招待キャンペーンもやってい...

Satoshi Enomoto
2022年11月17日読了時間: 9分


【雑記・音楽史】コダーイラボ西洋音楽史2021-2022、完結。
7/28の講座をもちまして、コダーイラボ2021-2022年度西洋音楽史講座(全11回)が完結しました。あらためまして、受講生の皆様、主催の山口雄人さん、ありがとうございました。 1年前の募集記事にも書きましたが、この講座の講師を打診された当初は、引き受けるかどうかをかなり...

Satoshi Enomoto
2022年8月5日読了時間: 5分


【雑記・音楽史】"保守的?"な作曲家はどれほど"革新的"な音楽をリサーチしていたか:プッチーニとラフマニノフの例
このところ、仕事でプッチーニを弾く機会がいつもと比べて多かったように感じます。《ラ・ボエーム》のミミや《トゥーランドット》のリュウなんかは以前から度々伴奏していますが、先日ようやく《つばめ》のマグダの『ドレッタの夢の歌』を弾く機会がありました。...

Satoshi Enomoto
2022年5月15日読了時間: 4分


【名曲紹介】ファリャ《ベティカ幻想曲》:アンダルシア民族への賛歌
近代スペインの作曲家 ファリャ(Manuel de Falla, 1876-1946)の名前は、クラシックを聴いている人の中でも特にスペインやバレエ方面に興味を持たない限りは触れる機会もそこまで多くないかもしれません。決して無名な作曲家ではないのですが、そもそもスペインのク...

Satoshi Enomoto
2022年2月9日読了時間: 6分


【演奏会告知】スペイン・ポルトガルのクラシック:及川音楽事務所フレッシュガラコンサートVol.211
僕が住んでいる神奈川県にも、コンサートをやる東京都にも蔓延防止等重点措置が発令され、新規感染者も過去最多を記録していて、演奏会告知自体が躊躇われる時期になりました。 実はそんな中でも2月には13日(日)、19日(土)と、2つ本番があります。どう考えても感染拡大による集客爆死...

Satoshi Enomoto
2022年1月24日読了時間: 4分


【雑記】作品の組み合わせによる異化作用:"聴こえ方"を操作するキュレーション
コンサートのプログラム構成にまつわる話は、このブログでも時々思い出したように何度か取り上げています。「プログラムに繋がりやテーマ性を!」と度々主張しているのは、たまたまその時に練習していたという理由だけで曲を選んだり、とりあえず演奏すればウケるであろう定番曲を寄せ集めただけ...

Satoshi Enomoto
2021年11月11日読了時間: 5分


【名曲紹介】瀧廉太郎《組歌『四季』》:日本風・実験的カンタータ?
瀧廉太郎のピアノ作品についての記事をかなり前に書きました。僕自身がピアノ弾きである分、ピアノ作品にどうしても愛着があるのですが、瀧廉太郎の創作活動は専ら声楽作品が主軸であったというのが現実です。 そのうちのいくつかは学校の教科書にも載っていて、音楽を専門的に学んだことがない...

Satoshi Enomoto
2021年10月1日読了時間: 7分
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