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【楽典】数字譜の読み方
SNSのX(旧Twitter)を眺めていたところ、昔の楽譜の解読を求めるニュース記事が目に留まりました。 《横須賀音頭》ですって? この夏に4年ぶりに開催された僕の地元・神奈川県横須賀市の矢之津の盆踊りでは《よこすか音頭》と《よこすか開国おどり》が踊られたものですが、上に載...

Satoshi Enomoto
2023年9月20日読了時間: 4分


【録画配信】シェーンベルク《ピアノのための組曲》Op.25
9月9日に行いました『公開試演会:シェーンベルク《ピアノのための組曲》Op.25』の通奏2回分の録画を公開します! 実際の場では弾いて喋ってを繰り返し、最後に通して演奏したのですが、録画したのは最後の通しだけです。全て録ることも不可能ではなかったのですが、動画の時間も長くフ...

Satoshi Enomoto
2023年9月13日読了時間: 4分


【感想】櫻井元希『旋法とヘクサコルド』ワークショップ:便利な方を選んで失ったもの
ヘクサコルドというものに興味を持ったのは、実のところ、ここ1, 2年のことです。やはりきっかけはコダーイラボで西洋音楽史を担当することになったので普段自分があまり意識を向けていない分野も総浚いで勉強し直したことでしょうか。...

Satoshi Enomoto
2023年9月1日読了時間: 7分


【名曲紹介】モーツァルト《アダージョ ロ短調》KV540:天才の陰鬱と深淵
モーツァルトのピアノ作品と聞くと、多く思い浮かべるのは天才の筆致で書かれた軽やかで明快な音楽でしょうか。クラシックに馴染みの薄い方々でもなんとなくイメージする通り、音楽のアイデアを次から次へと考え出せるような人ではあったでしょうから、そのイメージが間違っているわけではないと...

Satoshi Enomoto
2023年5月2日読了時間: 7分


【分析メモ】半音階の表現力
半音ずつ上行する/下行するという半音階進行は、西洋音楽史上の音楽表現において強烈な効果を何度も発揮してきました。一般にクラシックの聴衆が半音階を耳にする機会は、半音階が特に多用されるようになった19世紀ロマン派の音楽においてのものが多いでしょう。その時代にまで来ると半音階は...

Satoshi Enomoto
2023年3月29日読了時間: 7分


【分析メモ】バロック時代の不協和音程の表現力:調和を超えて人間の表現へ
モンテヴェルディ(1567-1643)は生没年を見てもわかる通り、ルネサンス時代とバロック時代に跨がる位置にいる作曲家です。ルネサンス時代後期におけるマドリガルと、バロック時代初期におけるオペラを両方とも創作しました。 元々仕えていたマントヴァから暇を出されてしまったモンテ...

Satoshi Enomoto
2023年3月17日読了時間: 8分


【分析メモ】シェーンベルクの十二音による作曲法は「十二音を順序を決めて均等に使用する」ものであるか?①【《5つのピアノ曲》Op.23よりワルツ】
巷ではいわゆる"十二音技法"について、「十二音を順序を決めて均等に使用する(そのことによって調性を破壊する)」と説明されることが多いようです。 一口に"十二音音楽"と言いましても、新ヴィーン楽派の中でさえシェーンベルク、ヴェーベルン、ベルクの十二音の運用への意識はそれぞれ異...

Satoshi Enomoto
2023年3月14日読了時間: 4分


【分析メモ】言葉を反復することによる強調表現【カリッシミ、ヘンデル】
「大事なことなので2回言いました」という文言があります。一方で、僕はあまり聞いたことがないのですが「大事なことなので一度しか言いません」という文言もあるそうです。どうでもいいことは大抵一度言って終わりなのですから、大事なことを同じ扱いにしてはいけないだろうと思いますし、僕は...

Satoshi Enomoto
2023年3月13日読了時間: 3分


【音楽史】同じ詩で別の歌曲を作ること:同詩異曲の楽しみ
歌モノを制作する際に、曲より先に歌詞が作られているものを「詞先」、歌詞より先に曲が作られているものを「曲先」と呼んだりします。 クラシック音楽の場合、恐らく9割9分くらいの作品が「詞先」に該当するでしょう。歌詞とは書きましたが、主にそれらは作曲されることを前提とはしない「詩...

Satoshi Enomoto
2022年12月17日読了時間: 7分


【作曲】混声四部合唱とピアノのための《町田は神奈川》:闇鍋合唱曲を遊び倒せ!
今年は既に2つの合唱作品を書きました。 ♪混声五部合唱とピアノのための《町田は神奈川》 (作詞:榎本智史) ♪合唱付きバス独唱とピアノのための《シン・町田は神奈川》 (作詞:Lutherヒロシ市村 & 伊藤那実) …という、「町田は神奈川」ネタを擦るための合唱曲です。...

Satoshi Enomoto
2022年11月21日読了時間: 6分


【雑記】見えない <> が隠れている説
演奏をする上で、何でもかんでも「楽譜に書かれた見たままに従え」「楽譜に書かれていないことはやってはいけない」という考えには個人的には反対しています。 ただそれはそれとして、やはり書かれていることを徹底してみると感じられる表現があることも事実でありましょう。よくある例を出して...

Satoshi Enomoto
2022年9月14日読了時間: 4分


【音楽理論】複調のトリック:並存する複数の均を階名で捉える
複数の調を重ねて斬新な音響を生み出す「複調」という作曲技法があります。世間一般に知られる曲の殆どは、その時々に機能している調は一つであると思われます。途中で転調することによって一つの曲中に複数の調が経時的に含まれることは珍しくありませんが、「複調」と「転調」は別の概念であり...

Satoshi Enomoto
2022年6月30日読了時間: 6分


【音楽理論】メロドラマとシュプレヒシュティンメ:"語り"の表現力
来月、4月20日に僕が演奏に参加するシェーンベルクの《月に憑かれたピエロ》は、シュプレヒシュティンメと呼ばれる歌と朗読の中間の唱法と室内楽(フルート/ピッコロ、クラリネット/バス・クラリネット、ヴァイオリン/ヴィオラ、チェロ、ピアノ)という編成による作品です。室内楽伴奏の連...

Satoshi Enomoto
2022年3月27日読了時間: 5分


【名曲紹介】シェーンベルク《3つのピアノ曲》Op.11:表現主義、ロマン派の継承と意識的作意の排除
シェーンベルク(1874-1951)は、出発点こそ後期ロマン派的作風でしたが、後に機能和声の放棄と十二音音楽の確立を成し遂げ、ユダヤ人としてのアイデンティティから音楽による政治参加にも踏み込んだ、西洋音楽史上でも重要な位置にいる作曲家です。...

Satoshi Enomoto
2022年3月2日読了時間: 7分


【名曲紹介】ファリャ《ベティカ幻想曲》:アンダルシア民族への賛歌
近代スペインの作曲家 ファリャ(Manuel de Falla, 1876-1946)の名前は、クラシックを聴いている人の中でも特にスペインやバレエ方面に興味を持たない限りは触れる機会もそこまで多くないかもしれません。決して無名な作曲家ではないのですが、そもそもスペインのク...

Satoshi Enomoto
2022年2月9日読了時間: 6分
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