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【分析メモ】ラッパを使わずにラッパが鳴る音楽【カリッシミ、ヘンデル】
管弦楽法は習わなかった上に詳しくないという有様でこのタイプの話題を書くことは気が引けるのですが、意識してみると面白い観点ではあると思うので書きたいと思います。 基音に対してその整数倍の周波数をもつ音のことを倍音と言います。その倍音の周波数が基音の周波数のn倍になる時、その倍...

Satoshi Enomoto
2023年3月16日読了時間: 5分


【分析メモ】シェーンベルクの十二音による作曲法は「十二音を順序を決めて均等に使用する」ものであるか?①【《5つのピアノ曲》Op.23よりワルツ】
巷ではいわゆる"十二音技法"について、「十二音を順序を決めて均等に使用する(そのことによって調性を破壊する)」と説明されることが多いようです。 一口に"十二音音楽"と言いましても、新ヴィーン楽派の中でさえシェーンベルク、ヴェーベルン、ベルクの十二音の運用への意識はそれぞれ異...

Satoshi Enomoto
2023年3月14日読了時間: 4分


【分析メモ】言葉を反復することによる強調表現【カリッシミ、ヘンデル】
「大事なことなので2回言いました」という文言があります。一方で、僕はあまり聞いたことがないのですが「大事なことなので一度しか言いません」という文言もあるそうです。どうでもいいことは大抵一度言って終わりなのですから、大事なことを同じ扱いにしてはいけないだろうと思いますし、僕は...

Satoshi Enomoto
2023年3月13日読了時間: 3分


【音楽史】同じ詩で別の歌曲を作ること:同詩異曲の楽しみ
歌モノを制作する際に、曲より先に歌詞が作られているものを「詞先」、歌詞より先に曲が作られているものを「曲先」と呼んだりします。 クラシック音楽の場合、恐らく9割9分くらいの作品が「詞先」に該当するでしょう。歌詞とは書きましたが、主にそれらは作曲されることを前提とはしない「詩...

Satoshi Enomoto
2022年12月17日読了時間: 7分


【感想】大内暢仁『オール・バロック・コンサート シュタイングレーバーの音色に乗せて』
今年に入ってからというもの、どうしても都合が合わず、我が推しクラシック音楽ユニット ResonanCe 関連のコンサートに行けないまま12月まで来てしまいました。 メンバーのうち、大内暢仁さんのコンサートの日程だけはかなり早い段階で告知されていたため、自分のコンサートを1週...

Satoshi Enomoto
2022年12月4日読了時間: 5分


【雑記】見えない <> が隠れている説
演奏をする上で、何でもかんでも「楽譜に書かれた見たままに従え」「楽譜に書かれていないことはやってはいけない」という考えには個人的には反対しています。 ただそれはそれとして、やはり書かれていることを徹底してみると感じられる表現があることも事実でありましょう。よくある例を出して...

Satoshi Enomoto
2022年9月14日読了時間: 4分


【音楽理論】複調のトリック:並存する複数の均を階名で捉える
複数の調を重ねて斬新な音響を生み出す「複調」という作曲技法があります。世間一般に知られる曲の殆どは、その時々に機能している調は一つであると思われます。途中で転調することによって一つの曲中に複数の調が経時的に含まれることは珍しくありませんが、「複調」と「転調」は別の概念であり...

Satoshi Enomoto
2022年6月30日読了時間: 6分


【後記】おふらぼVol.1:作曲者を囲んで歌曲・合唱曲を歌う
作曲家・合唱指揮者である森雄太さんが主催した、作曲者をゲストに呼んでお話を聞きながらその歌曲・合唱曲を歌ってみようという企画『おふらぼ』Vol.1が、先の6/11(土)に開催されました。 僕も作曲家ゲストの一人として呼んでいただきまして、『令和』の元号が発表された時に書いた...

Satoshi Enomoto
2022年6月14日読了時間: 5分


【雑記】作曲家の人生を追体験までしなくても
ピアノ弾きあるあるだと思うのですが、例えばショパンなんかを弾く時に「恋愛をしなければショパンの音楽は弾けない」などという余計なお世話すぎる言葉を言われたりすることがあります。 別に恋愛したってピアノの技術が上がるわけでもなければ、それでショパンの音楽語法に納得がいくというこ...

Satoshi Enomoto
2022年5月27日読了時間: 3分


【告知】コダーイ研究所 Online Labo 2021年度:受講者募集
コダーイ(Kodály Zoltán, 1882-1967)といえば、バルトークと並ぶ近代ハンガリーの最も重要な作曲家です。ハンガリーのバルトークを民俗音楽研究に導いた張本人であり、音楽の他に言語学と哲学も修めているという地味に凄い人だったりします。どうしても作曲家としては...

Satoshi Enomoto
2021年8月3日読了時間: 6分


【雑記】"音源を聴く"ことの学びとその注意点
演奏する曲の音源を要求する伴奏者の話をたまに聞きます。それも「音源を付けずに楽譜だけ渡してくるのは失礼だ」という言い方をする人もいるそうで、これに関しては全く失礼であるなどというマナーは存在しないということは言っておいてもよいと思います。おそらく渡されるものは楽譜だけでよい...

Satoshi Enomoto
2021年4月15日読了時間: 3分


【雑記】魅力を伝えるために、まずは自分が味わうこと
Twitterで知り合って以来、お世話になっているピアニストの内藤晃さん。各地でレッスンをなさっていますが、とても良いことをレッスンで言っていたとTwitterで知りまして、ちょっとそのことについて賛同の意を書かせていただきたいと思う次第であります。...

Satoshi Enomoto
2021年4月13日読了時間: 4分


【音楽理論・雑記】和声法を勉強する利点
複数の音によって和音を構成し、さらにそれらの和音を継続的に連結すること/したものを和声と呼んでいます。一般に "旋律(メロディ)" "和声(ハーモニー)" "律動(リズム)" をあわせて "音楽の三要素" などと言われたりしますね。その和声についての研究が和声法、あるいは和...

Satoshi Enomoto
2021年3月25日読了時間: 6分


【音楽理論】階名で覚える旋法
音楽の中で用いられている音をその高さの順に配列していくと、一定の音程関係を繰り返す形で並びます。この繰り返しを音階と呼びまして、それを核となる音からオクターヴ分で抜き出したものを旋法と捉えます。 長調 / 短調を合わせると、主音の高さの違いによって合計で24調が存在すること...

Satoshi Enomoto
2021年3月15日読了時間: 5分


【雑記】弾くばかりではなく楽典も
とあるジャズピアニストの方が苦言を呈していらっしゃいました。文面から状況を想像するに、普段クラシックを弾いている人がジャズを習いに来たと思ったら、まるで理論的な話が通じなかった…という事が起きたのでしょう。そして曰く「クラシックピアノの指導者は基礎的な楽典をちゃんと教えろ!...

Satoshi Enomoto
2021年3月3日読了時間: 5分
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