top of page

検索


【音楽史】同じ詩で別の歌曲を作ること:同詩異曲の楽しみ
歌モノを制作する際に、曲より先に歌詞が作られているものを「詞先」、歌詞より先に曲が作られているものを「曲先」と呼んだりします。 クラシック音楽の場合、恐らく9割9分くらいの作品が「詞先」に該当するでしょう。歌詞とは書きましたが、主にそれらは作曲されることを前提とはしない「詩...

Satoshi Enomoto
2022年12月17日読了時間: 7分


【作曲】混声四部合唱とピアノのための《町田は神奈川》:闇鍋合唱曲を遊び倒せ!
今年は既に2つの合唱作品を書きました。 ♪混声五部合唱とピアノのための《町田は神奈川》 (作詞:榎本智史) ♪合唱付きバス独唱とピアノのための《シン・町田は神奈川》 (作詞:Lutherヒロシ市村 & 伊藤那実) …という、「町田は神奈川」ネタを擦るための合唱曲です。...

Satoshi Enomoto
2022年11月21日読了時間: 6分


【雑記】見えない <> が隠れている説
演奏をする上で、何でもかんでも「楽譜に書かれた見たままに従え」「楽譜に書かれていないことはやってはいけない」という考えには個人的には反対しています。 ただそれはそれとして、やはり書かれていることを徹底してみると感じられる表現があることも事実でありましょう。よくある例を出して...

Satoshi Enomoto
2022年9月14日読了時間: 4分


【音楽理論】複調のトリック:並存する複数の均を階名で捉える
複数の調を重ねて斬新な音響を生み出す「複調」という作曲技法があります。世間一般に知られる曲の殆どは、その時々に機能している調は一つであると思われます。途中で転調することによって一つの曲中に複数の調が経時的に含まれることは珍しくありませんが、「複調」と「転調」は別の概念であり...

Satoshi Enomoto
2022年6月30日読了時間: 6分


【音楽理論】メロドラマとシュプレヒシュティンメ:"語り"の表現力
来月、4月20日に僕が演奏に参加するシェーンベルクの《月に憑かれたピエロ》は、シュプレヒシュティンメと呼ばれる歌と朗読の中間の唱法と室内楽(フルート/ピッコロ、クラリネット/バス・クラリネット、ヴァイオリン/ヴィオラ、チェロ、ピアノ)という編成による作品です。室内楽伴奏の連...

Satoshi Enomoto
2022年3月27日読了時間: 5分


【名曲紹介】シェーンベルク《3つのピアノ曲》Op.11:表現主義、ロマン派の継承と意識的作意の排除
シェーンベルク(1874-1951)は、出発点こそ後期ロマン派的作風でしたが、後に機能和声の放棄と十二音音楽の確立を成し遂げ、ユダヤ人としてのアイデンティティから音楽による政治参加にも踏み込んだ、西洋音楽史上でも重要な位置にいる作曲家です。 音楽的に多くのことを試みた作曲家ではありますが、その作品数は活動期間に比して意外に多くありません。最後の作品である《現代詩篇》が「Op.50c」という作品番号を持っています。ピアノが関わる曲に関しても、他の作曲家たちに比べると少ない方でしょう(…とは言っても、新ウィーン楽派として優秀な門下生であったベルクやヴェーベルンの方がもっと少ない)。 シェーンベルクのピアノ1台で演奏される曲の中でも、断片などを除いて一応は演奏会のプログラムとして入れられるであろう作品を列挙してみます。 《3つのピアノ曲(1894)》 《4手のための6つのピアノ小品》 《3つのピアノ曲》Op.11 《6つのピアノ小品》Op.19 《5つのピアノ曲》Op.23 《ピアノのための組曲》Op.25 《ピアノ曲》Op.33a 《ピアノ曲》O

Satoshi Enomoto
2022年3月2日読了時間: 7分


【名曲紹介】ファリャ《ベティカ幻想曲》:アンダルシア民族への賛歌
近代スペインの作曲家 ファリャ(Manuel de Falla, 1876-1946)の名前は、クラシックを聴いている人の中でも特にスペインやバレエ方面に興味を持たない限りは触れる機会もそこまで多くないかもしれません。決して無名な作曲家ではないのですが、そもそもスペインのクラシック自体が他国と比べて影が薄いという状況はあるように思います。確かに時代のメインストリームという立ち位置ではないでしょうし。 ファリャの生地はアンダルシア地方の町カディス。マドリードに移住してからはマドリード王立音楽院教授であったトラゴにピアノを師事し、同時期には作曲も試みていきます。 1902年から1904年にかけて、ファリャは当時のスペイン民族音楽研究の第一人者であったペドレル(Felipe Pedrell, 1841-1922)に作曲を師事しました。ペドレルはグラナドスの師でもあり、アルベニスを民族主義に引き入れた人物でもあります。ファリャの音楽における民族主義路線も、ペドレルからスペイン音楽史や民族音楽の書法を学んだことに大きな影響を受けているでしょう。...

Satoshi Enomoto
2022年2月9日読了時間: 6分


【音楽理論】形式を意識する第一歩
見方は色々とあるのですが、という前置きをしつつ。 言葉(テクスト)の無い音楽、具体的に限定してしまえば特に楽器のみの音楽に対する聴き方について困惑を覚える人は多いかもしれません。音楽の進行が具象的な言葉で説明されるならば、それを拠り所にして音楽を受け止めるということもできる...

Satoshi Enomoto
2022年1月6日読了時間: 3分


【楽典】五線と音部記号のしくみ:表記できる音域と11線譜の話
五線譜という表記システムを持つ音楽に関わっている方は、今や少なくないでしょう。世界規模で見ればこの表記システムはまったく普遍的というわけでもなく、むしろ五線譜はおろか楽譜自体を持たない音楽の方が多いであろうというくらいなのですが、しかし記譜法というものの中ではかなりの程度シ...

Satoshi Enomoto
2021年12月28日読了時間: 6分


【告知】コダーイ研究所 Online Labo 2021年度:受講者募集
コダーイ(Kodály Zoltán, 1882-1967)といえば、バルトークと並ぶ近代ハンガリーの最も重要な作曲家です。ハンガリーのバルトークを民俗音楽研究に導いた張本人であり、音楽の他に言語学と哲学も修めているという地味に凄い人だったりします。どうしても作曲家としては...

Satoshi Enomoto
2021年8月3日読了時間: 6分


【音楽理論・雑記】タブラチュア譜の明と暗
タブラチュア譜というものをご存知でしょうか? 奏法譜とも呼ばれまして、音楽における音や音型をグラフィカルに表記する五線譜とは異なり、例えば弦のどこを押さえてどの弦を弾く、管のどの穴を塞ぐ…などという奏法を直接図示するものです。...

Satoshi Enomoto
2021年7月17日読了時間: 4分


【名曲紹介】サティ《星たちの息子》:四度堆積和音の神秘的な響き
「異端児」の名で呼ばれた作曲家と聞いて真っ先に思い浮かぶのはサティ(Erik Satie, 1866-1925)でしょうか。 フランスのオンフルールに生まれ、幼少のうちに一家でパリへ移住します。既に音楽には興味を示していたようで、オルガニスト・聖歌隊長であったヴィーノとい...

Satoshi Enomoto
2021年7月15日読了時間: 6分


【音楽理論・雑記】楽譜の読み方ではなく書き方から探求すること
「階名を五線譜とどのように紐付けたらよいかわからない」という質問がありました。 なるほど確かに、そのような疑問は必ずしも階名に否定的でない人たちの中でもあるようです。特にそれは自分が勉強する時よりも、むしろ他人に指導する時の悩みであるかもしれません。...

Satoshi Enomoto
2021年7月10日読了時間: 5分


【音楽理論・音楽史】"無調" という言葉の意味
一般に、調性のシステムに基づかずに作られている音楽を "無調(音楽)" と呼びます。最広義には長調 / 短調によらない旋法性の音楽まで含むようですが、大抵の場合は調性を特徴づける音階や和音が機能せず、それぞれのピッチクラスにおいて主音などの区別が希薄な状態を指して言われます...

Satoshi Enomoto
2021年5月24日読了時間: 4分


【雑記】音楽の紡ぎ方を知ること:再創造で叶える暗譜
暗譜が苦手という話題が定期的に出てきます。これについては個人的な見解は既に出ていまして、以前このブログにも書いた記憶があるのですが、検索をかけてみたところ、どうやらブログを書き始めてすぐの頃のものであり、とても冗長に書かれていたので、ここにリライトしたいと思う次第です。...

Satoshi Enomoto
2021年5月22日読了時間: 6分
bottom of page