【雑記】生成AIが描く「崩れた文字」が気持ち悪くてしょうがない
- Satoshi Enomoto

- 9 時間前
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最近目にするのですが、「生成AIが作ったと思われる広告宣伝画像の中の文字(特に漢字)の形状がおかしなことになっているのが放置されたまま世に出回っていることについて大変な気持ちの悪さを感じています。それこそ普通の宣伝広告から、ネット上のバズりに力を入れる政党の支持者たちが他の政党を攻撃する目的で量産する逞造の画像や漫画調の画像まで、種類は様々です。
なるほど、最近の生成AIは文字を取り込んで出力することができるようになりつつあるのだなと思う一方、それでもたまに異形の文字が紛れ込んでいるのが目に入ります。この現象のおかげで生成AIによる画像であると区別が付くことにもなります。漢字を自力で勉強しておくことの新たなメリットでしょうかね。
しかし、僕が生成AIの描く崩れた文字に対して抱く嫌悪は、別に「字をきれいに正しく書きましょう」などという小学校の先生のような観点から来るものではありません。
まず第一には、その字の崩れ方が人間的なミスのようなものではないという点が挙げられます。日本人だって殆どの人々は当然のように漢字を書き間違えることがあるわけですが、その書き間違え方や字の汚さは人間的なものです。AIはむしろ人間の手では再現の難しい字の崩れ方をします。
それは文字のミスや字の汚さというよりも、視界上のノイズのように見えます。肉眼で見ているはずの世界に機械的なノイズが混入するわけです。眼球の表面かあるいは網膜か、視覚を司る感覚器に大きな綿埃が張り付くような不快感とでも言いましょうか。現実には画像上のノイズであるわけですが、絶妙な視力の悪さを抱える榎本にとっては、画像がおかしいのか自分の肉眼がおかしいのかという境界が曖昧になることも大きな要因でしょう。
第二には、AIが人間に擬態して人間の文字を描いて(「書いて」ではない)いるものの、ふとした瞬間に人ならざる者の面が顔を出すことに対して感じる気色の悪さです。喩えてしまえば某8番出口(プレイしたことはありません)的なことです。文字列に異変が紛れ込んでいるというホラーを、あろうことかSNSのタイムライン上で味わう可能性があるわけです。
そして第三には、この生成AIから生成された異形の文字、異変の文字が、人々の間で何の違和も指摘されないまま流通している現実があまりにも恐ろしいと思います。BOTなどではない、確かに人間の手で運営されていると判っているSNSアカウントからさえもこれらの文字を含む画像がそのまま出てくるのだから信じられません。
たとえ生成AIを使って画像を生成したとして、生成されたものの文字が変になっていたならば作り直すなり修正するなり(もはやAIに頼むより他のソフトで普通に書いた方が早いと考え直すなり)人間が判断する段階を挟むことができるはずです。しかしそこで「修正も何もせずネットの海に垂れ流す」という選択をするようでは、その人間の感性と判断力はもはやBOTと大差無いと思います。
昨今の世間はナショナリズム(ほぼジンゴイズムに近い)に傾いているように見えていますが、愛国者を名乗ってネット上で積極的に広報(中傷を含む)活動を行う勢力が、これら生成AIによる崩れたり歪んだりしている日本語の文字をそのまま使用していることには非常に呆れます。日本という国家の権威を矢鱈と称揚したがるくせに、日本語の文字に対する愛着の無さは、彼ら彼女らの張子同然の愛国心とBOTのような判断力の証左でさえあります。
政治的な話題はそれとしまして、この「AIが生成した崩れた歪んだ異形の文字を良しとする判断を人間が下すという現実、それを良しとする美学や価値観」にこそ、えも言われぬ不気味さを覚えるのであります。即ち、この点は生成AIに対する嫌悪というよりも、人々の美学や価値観に対する嫌悪であるということでしょう。
大半が榎本の個人的な感覚に基づく愚痴になりましたが、大衆が気軽に生成AIを駆使するようになったのを眺めていて出てきた感想がこの通りになります。いざ文章に書き起こしてみると自分でも整理がつきますね。外国人や外国文化が日本を侵食しているなどとは微塵も感じませんが、AIが多数の人間の判断力を侵食しているとは思います。







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