• Satoshi Enomoto

【感想】副次的文化系合唱祭Day2

更新日:9月19日




 9/18(日)は、海老名市文化会館で開催された副次的文化系合唱祭のDay2に、ピアニストの伊藤那実さんの呼び掛けで結成された "コールなみ" のメンバーとして出演してきました!


 副次的文化系合唱祭は一般的な合唱祭とは異なり、曲目のジャンルをサブカル系に絞った合唱祭です。アニメ、ゲームなど由来の楽曲の合唱編曲、そして闇鍋合唱曲と呼ばれるしょうもない歌詞を持つ新作合唱曲がその主なプログラムとなります。


 コールなみのメンバーは、Sop.石井杏花さん、Alt.宇津木明香音先輩、Ten.森雄太さん、Bar.榎本、Bas.Lutherヒロシ市村先生、Pf.伊藤那実さんです。Twitter上での伊藤さんの呼び掛けによってあっさりと集結しました。各々が単独で非常に濃い音楽活動を繰り広げているメンバーとなっております。


 さて、今回のコールなみのプログラムは以下の通りでした。すべて闇鍋合唱曲と呼ばれるジャンルの作品です。


《まわる歌》

作詞・作曲:ながはな


《冷やし中華はじめました》

作詞:みゅーら

作曲:ながはな


《推しが尊い》

作詞:みゅーら

作曲:森雄太


《ぢごくの満員電車》

作詞・作曲:関野武志


《町田は神奈川》

作詞・作曲:榎本智史


 《冷やし中華はじめました》と《推しが尊い》は、コールなみに合わせて混声五部合唱アレンジとなりました。また、拙作《町田は神奈川》は副次的文化系合唱祭参加が決まってから書き下ろした完全新作の混声五部合唱曲です。


 楽曲解説やリハ時の苦労話なんかも書こうと思えば書けるのですが、あまりこちらからネタバラシをしすぎるのも野暮というものでしょう。ただ楽しんでいただけていれば幸いです。



 

 むしろ他団体の感想を色々と書き連ねていきたいと思います。僕自身がヌルいせいでアニメにもゲームにもあまり詳しくないのですが、そのあたりはご容赦を…


Cブロック


C-1

スタァ歌劇団 Théâtre du Planisphère


 揃いの衣装で、激しいダンスも採り入れながら歌っているのは圧巻でした。どうしても舞台上で動き回る合唱は一般の合唱祭では見ませんが、つまりは音源(声)が色々なところにあって動き回るというのは、ヴィジュアルとして多大な効果があるということを発見しました。音響的にというよりも、舞台的に面白いのです。僕は『少女歌劇 レヴュースタァライト』は気になりつつも未履修でしたが、履修します。


C-2

おうたタイムきらら


 どうしても前団体が激しく動き回っていたせいもあって、見た目にはおとなしい印象を受けてしまいはしますが、しかし着実に綺麗なアンサンブルを聴かせていました。聴こえてくる以上に言葉捌きなどは難しかったはずです。アンサンブルとアレンジの妙をじっくりと味わえました。


C-3

Animation to Music


 何と言っても《めざせポケモンマスター》を無伴奏女声合唱でやったということにまず驚きました。女声合唱という限られたパートと音域の中で、全く音域やパートの数に不足を感じさせない見事なアンサンブルであったと思います。《残酷な天使のテーゼ》の間奏のハーモニーも綺麗でした。


C-4

Nova Anima


 プログラムには載っていなかった《もってけ! セーラーふく》に司会からヌルッと突入したのは意表を突かれました。ChoieLで既にこのアレンジがあること自体は知っていましたが、なるほど、生の舞台で見るとかなり映えますね。その直後にはすぐに空気を変え、美しいハーモニーを聴かせたのにも舌を巻きました。


C-5

しもつきん合唱団


 原曲がそもそも特殊な部類であろうとは察しつつも、何と言ってもボディパーカッションの大量投入が光りました。「現代音楽か!」みたいなツイートを目にしましたが、現代合唱曲でもあそこまでボディパーカッションを求める合唱曲はなかなか無いと思います。実は他の団体も含め、ピアノの調律が最初から狂っていたのですが、しもつきん合唱団さんは舞台の空気も相俟って、その調律の狂いさえも味になっていました。


Dブロック


D-1

合唱ようこ


 ブレードの色で最初に司会と一悶着あったのが会場を和ませていて面白かったように思いますが、そのお陰で盛り上がっていたようでした。個人的にはその後のしっとりとしたハーモニーも好ましいと思います。どちらかと言うと飛び道具ではなく着実に音楽を聴かせてくれていました。


D-2

合唱団スナップドラゴン


 絶対に何か仕込んでいるだろうなと思いつつ聴いていましたが、いずれも充実したアンサンブルをしていて、曲中の演出やガヤも良い具合のものをやっていると思いました。《勝手に唐揚げにレモンをかけるな!》にいたっては、この曲はこうやって歌うんだなぁという納得感までありました。そこまでできるからこそ、最後の最後でオタ芸をぶっ込むことがきちんと笑って受け入れられるというのは流石です。「これの後にコールなみやるのか~!」と舞台袖で思っていたことを白状します。


D-3

コールなみ


D-4

ani×sing


 実は《組曲『ニコニコ動画』》をきちんと観たことがないのですが、衣装や振り付け、さらには掲示も用意してわかりやすく親切に演奏してくれました。色々な楽曲が対位法的に組み合わせられるというあたり、合唱でやるにはぴったりの曲なのかもしれません。


企画合唱団


 演奏前に指揮の木場先生からレコーディングについての貴重なお話が聞けたのはありがたかったです。『鬼滅の刃』も実は未履修なのですが、「声」の表現を鏤めているということを伺いまして、俄然興味が湧いてきました。2曲目の《魂のルフラン》は本日のラストを飾るに相応しい迫力をもっていましたね。あのピアノ書法(奏法)も面白いと思いました。


 

 今回はコールなみとして初の副次的文化系合唱祭への参加でしたが、僕個人としても初めての参加でした。一般の合唱祭にもそのような面が無いわけではないという前置きはしつつも、副次的文化系合唱祭の舞台は、その合唱団ごと、さらにはそのメンバーごとが自分の好きなものを強く貫き通していることを感じました。


 一見アニソンやゲーム音楽などというと、一人でも多くの人にウケるようにできているかと思いきや、むしろ逆にそれ自体は特定の人にのみ刺さるものではないかと思います。僕のように疎い人間だっています。しかし、それが特定の人にのみ刺さるものであっても、本人たちが楽しいと感じて表現することによって、その楽しさはきちんと伝わるのでしょう。それを楽しんでいる人の姿は確かに見えているわけです。


 「好きなものを好きなようにやるエネルギー」という言葉で言ってしまうとなんだか要領を得ない印象を受けそうになりますが、上記の意味ではまさにその通りであると考えます。自分が楽しいと思うこと、面白いと思うことをその通りに表出する。それによって届くものがあるのではないか…ということを、今回の参加によって考えました。


 

 ところで、コールなみの次の活動は10/1に行われるLutherヒロシ市村先生の第12回リサイタルとなります。



 副次的文化系合唱祭では曲目が曲目ということもあってはっちゃけましたが、こちらは割と真面目に歌うような気がします。


 どうぞよろしく願いします。



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