来月27日に開催予定だった大学同期のピアニスト 野中拓人くんとの自主企画リサイタル『クラシック温故創新』の公演を延期させていただくこととなりました。振替日時は未定です。楽しみに待っていてくださった皆様には残念な報告をすることとなってしまい、申し訳ありません。
今回の公演会場は、昭和音楽大学附属音楽教室武蔵小杉校内にあります武蔵小杉サロンホールでした。まだまだ新しいサロンホールでして、昨年にも2度利用させていただいています。
“新しい生活様式” なるものにも配慮しつつ、可能な限り開催したいと思ってはいたのですが、ソーシャルディスタンスを取るために座席を減らすことによる最大収益の減少もさることながら、もしもクラスター感染が起きてしまった場合には僕たち企画者のみならず、音楽教室や大学本部にさえも責任が及んでしまうかもしれません。それは僕たちも望みません。
如何せん、新型コロナウィルスありきのクラシックのコンサートの安全性は未知な部分が多すぎるというのが現状です。「クラシックのコンサートなんて私語を殆どしないんだから大丈夫じゃないのか」という楽観的な意見も聞きますが、それは検証されていないことでありまして、大丈夫であるとも大丈夫でないとも言えないはずです。大学本部もそのために利用再開の判断を決めかねているところです。
また神奈川県に関しては、緊急事態宣言が解除基準を満たしていないままに解除されたという実態も考慮せざるを得ません。先んじて緊急事態宣言が解除された地域ではもう既に感染者が再び増えていることを考えても、やはりまだ開催には慎重であらねばならないと思うところであります。大都市圏の医療現場が相変わらず忙殺されているのは事実でしょうし、現在の検査と隔離のキャパシティに負担をかけずに済むのであれば、今の段階ではむしろそちらの方がよいとも思います。これが「即座に検査して隔離も治療も難なくできます!」というような万全余裕な状態であれば、少しは警戒を緩めても命綱は保証できるかもしれませんが。
今後もまだまだしばらくは、人を集めて行われるコンサートはこの地域では難しいかもしれません。苦境も続きそうですね。どうにか大勢の人を同時に集めないやり方でできる音楽を模索していくしかないでしょう。白状してしまえば、健康を害して3月で仕事を辞めてしまったこともあって、どうにかオンラインレッスンで収入は得つつも、貯金を切り崩している状況には違いなく、収入になり得る何かしらの企画も考えていかねばと思っています。どうぞまたよろしくお願いします。
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