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執筆者の写真Satoshi Enomoto

【雑記】32歳になりました


 また今年も誕生日を迎えまして、32歳になりました。昨年の誕生日は横浜に出る前でしたが、今年は横須賀には戻っていながらも実家在住というわけではなく、さらに言えば祖父の四十九日の準備をする中での誕生日ということで、毎年とはかなり異なる奇妙な感覚の中で歳を重ねたことになります。


 去年辺りからではありますが、やはり数ヶ月間の独り暮らしを経験して、色々な人に助けられて生きていることを実感した…ということ特に大きな要因として、自分が音楽をする上でそれなりに大きな心境の変化がありました。弾き方や曲目が軟化したということではないのですが(どころか年々尖っている自覚がある)、自分のためだけに音楽をやっていた意識が、周囲のためにも自分の音楽を還元できないだろうかと考えるようになったのです。


 その試行錯誤の結果が、町内で『童謡・唱歌を歌う会』の企画開催、普段馴染みのない音楽を解説付きで聴いて馴染んでもらう試演会『私的演奏協会』の企画開催、混声合唱のためのソルフェージュ訓練教材『ハーモニー・エチュード』の制作出版あたりになるのでしょう。自分がこれまでに勉強・研究してきたことを提供することで、周囲の人たちがよりよい音楽活動(演奏・作曲・鑑賞・日常生活いずれにおいても)を送れるようになるならば、自分のやってきていることも意味があるというものです。


 現代の音楽家としてはだいぶ華の無い渋い活動ばかりをやっていますが、まあ好んでやっていることですので他のことにそこまでの羨望はありません。他の音楽家がやろうとせず、かつ自分にできることがこれなのですから、恐らく榎本智史の使命はまさに今取り組んでいることなのでしょう。


 そういえば、この歳になってもなおまだまだ演奏したことの無い作品に出会ったり取り組めたりできているというのは我ながら好い状況だと思います。いつまでも精力的に音楽に向き合いたいものです。


 お祝いのメッセージやプレゼントをくださった皆様、あらためてありがとうございました!


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