• Satoshi Enomoto

【雑記】持ち歩きたい楽譜たち

 年明けからタブレットを使っております。周囲の音楽家や劇団員たちがこぞってタブレットを手に入れ始めたことに便乗した形ではありますが、iOSよりAndroid信者ですし、アジア圏の製品贔屓(スマホはSamsung)ということもあって Huawei の Matepad を購入。制裁でGMSが使えないことは理解していましたが、新しく出たものに対する興味は抑えられませんでした。


 そもそもは動画編集あたりを主目的に購入したわけですが、持ち歩く楽譜のペーパーレス化が一気に進むことになりました。どうしても紙の楽譜よりは画面が小さいという点はありつつも、製本した紙の楽譜をバサバサと持ち歩かずに済むのは非常に便利です。紙の楽譜にアルコールを吹き掛けるわけにもいきませんし。


 そんなわけで、持っている楽譜を片っ端からスキャンし、タブレットに取り込むという作業をチマチマと進めております。Matepad 自体のデータ容量は 32GB ですが、512GB の microSD も挿入しましたので、ついでにCDも沢山取り込みたい所存です。これで急に「シェーンベルクのピアノ協奏曲の楽譜と音源出してよ」と言われても対応できます。



 ところで、そんな楽譜のスキャン作業をしていて思ったことが一つあります。


 手元には大量の楽譜があるわけですから、それをスキャンしていくのにも時間がかかります。となると、やはりスキャンする楽譜、つまりはタブレットに入れて持っておきたい楽譜には優先順位が生じるのです。もちろん仕事で使う楽譜が真っ先に読み込まれることになるのでしょうが、その次には急ぎではないながらも個人にとって重要な作品がピックアップされると思います。


 YouTubeの動画の企画などで「抜き打ちで鞄の中身チェック!」みたいなものを観たことがありますが、音楽家に対して「持ち歩いている楽譜チェック!」なんてやってみると、その人がどんな音楽を普段重要視したり、研究したりしているか、なんてことがわかって興味深いかもしれません(もちろんプライバシーへの配慮は必要でしょうが)。


 紙の楽譜ですと、ピアニストなどはベートーヴェンのピアノソナタ集を2巻分持ち歩くだけでも肩を壊しそうになります。タブレットになれば、ベートーヴェンのピアノソナタ集どころか、加えて変奏曲集とヴァイオリンソナタ集とピアノトリオ集を入れても重さは変わりません。便利な時代になったものです。



 とりあえず、僕が優先的にスキャンしてタブレットに入れた、主な作曲家別の作品ラインナップを公開しておきます。


ベートーヴェン

・ピアノソナタ集 第1巻 & 第2巻

・変奏曲と小品 複数

 元々ベートーヴェン好きではありますが、ソナタ集2冊をタブレットに入れて「軽い!!!」と宣言するのは、紙の楽譜を知っている全人類の夢だと思います(誇大主語)。


モーツァルト

・ピアノソナタ集から抜粋

・小品 複数

 モーツァルトも忘れてはいませんが、全部は入れていないのが現状です。というのも、個人的に好きなソナタの二大巨頭がc-mollとa-mollのそれであるからです。あとは有名どころをピックアップしておけば意外に満足でして、あとはソナタよりむしろ幻想曲やロンドに目が向きましたね。


シェーンベルク

・ピアノ曲全曲(習作含む)

・ピアノ協奏曲

・ナポレオン・ボナパルトへのオード

・ヴァイオリンとピアノのための幻想曲

・月に憑かれたピエロ

・架空庭園の書

 本当にピアノの関わる作品を片っ端から入れていっている(現在進行形)ような状態ですね。あとは歌曲や合唱曲を入れたいと思っています。読譜の難しい曲も多いですから、メモを残しつつじっくりとモノにするためには、持ち歩いて勉強した方が良かろうと考えました。


バルトーク

・ルーマニア民俗舞曲

・ソナチネ

・アレグロ・バルバロ

・組曲

・ピアノソナタ

・野外にて

 鉄板はこのあたりかなと。「ちょっと何か弾いてよ」と言われたらパッと弾ける小曲も豊富です。分析するのもそこまで難しくなく、かつ楽しい曲が多いかなと感じます。理性を突き詰めた先に野性を獲得するような音楽の作り方がバルトークの面白いところではないかと思っていまして、そのためにはタブレットに入れてしまった方が色々なメモもできるのです。


ドビュッシー

・交響曲(連弾)

・2つのアラベスク

・ベルガマスク組曲

・ピアノのために

・版画

・喜びの島

・仮面

・映像 第1集&第2集

・前奏曲集 第1集&第2集

・6つの古代の墓碑銘

 似合わないとは散々言われているのですが、ドビュッシーは好きな作曲家の一人です。版画まで弾いて停止中なのですが、せめて映像までは弾けるようになりたいですね。前奏曲集は解剖してニヤニヤするだけで自分はいいかなと。


ラフマニノフ

・幻想小曲集

・前奏曲集

・絵画的練習曲集

・ピアノソナタ第1番

・ピアノソナタ第2番

 これも普段あまり言っていないのですが、ラフマニノフが好きです。練習が大変ということもあって、ろくに公の場で弾いていないだけでして、本当は練習曲集もソナタもゴリゴリ弾けるようになりたいのです。弾く優先順位はそこまで高くないものの、作品の価値を僕自身は高く位置付けています。作曲者本人は分析的な音楽の見方を嫌うかもしれませんが、それはそれとして分析したら面白そうです。



 無人島に持って行く…などと言うとそれは表現が過剰でしょうが、手軽な楽譜の持ち歩きを可能にするツールの登場によって、各々が何を持ち歩くかという話題には興味があります。それこそ僕のようにシェーンベルクを片っ端から入れようとする人は多くないかもしれませんし、逆に僕がほぼ触れないバッハやショパンなどを全作品揃える勢いでライブラリを構築する人がいるかもしれません。その人がどんな作曲家のどんな作品を重要視しているかを反映していて面白いだろうと思います。


 あなたのタブレットにはどんな楽譜が入っていますか?

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