1/19(日)に開催された『かながわヴォーカルアンサンブルコンテスト(KVEC)』に、横須賀国際合唱団と合唱団DIOで合同を組んで参加してきました!
榎本は合唱団DIOに団員として創立以来所属しており、一方の横須賀国際合唱団では伴奏者を務めて(たまに歌って)おります。前者は藤沢市、後者は横須賀市で活動していて、榎本が関わっているという以外に殆ど接点は無かった(微妙に他の接点があったことが後に判明)ものの、音楽に向き合う気質がかなり似通っていると感じ、試しに交流会・合同練習会の場を持ったのが去年の2月下旬のことでした。
結果的に意気投合し、当日のうちに「KVECに出てみようか」という話が持ち上がったのでした。夏のうちに選曲を行い、9月から本番までに合計5回の合同練習を経てKVECに臨むこととなりました。
両団とも、音楽を引っ張る役を担うメンバーが実際にはなんとなくいるものの、基本理念的にはメンバー全員でアイデアを出しあって音楽作りを進めていく姿勢を採っています。本番では榎本がなんとなく指揮を振りましたが、あの音楽は歌ったメンバーの思いや考えで出来上がっているものです。
合同練習は大変楽しく刺激的なものでした。似通った姿勢で音楽に取り組んできたように見えていたとは言え、その詳細な方法にはやはり差異があり、発声なりソルフェージュなり表現手段なりについてお互いに学んだことも多いのではないかと思います。
演奏した曲は武満徹の《明日ハ晴レカナ、曇リカナ》と、吉原幸子 詩・面川倫一 作曲の組曲『自戒』より《むじゅん》でした。選曲時は《むじゅん》が先に決まり、それに併せる曲として《明日ハ~》が選ばれました。どちらも両団の性格や気質に合っていて難易度も適切であり、何よりこれらの作品に共感できると思ったことが理由でした。その時には特に考えていたわけではないのですが、結果的に現在の社会情勢への願いや祈りも含まれる選曲になったかもしれません。
審査委員長である古橋富士雄先生が「音楽は一定ではない」という旨を仰っていました。一本調子ではないということですね。合唱という編成では歌詞の発音も和音の構造も比較的明瞭に届く要素であると思われますし、演奏者側としてもそれらの要素を表現の材料にしやすいと考えます。
横須賀国際合唱団も合唱団DIOも、それぞれ各々のメンバーが「この言葉は大事に伝えたいね」「この和音はたっぷり味わいたいね」といった意見を毎度出してくれまして、それによって五線譜上にどうしても表記し得ない音楽の揺れや伸縮が生まれていたのだろうと思います。楽譜に書かれた "音符の見た目のまま" からは外れることになりますが、むしろその伸縮を伴うことこそが "自然な In Tempo" であったのだということを、僕自身も実感することができました。
両団共に、これまでに点数・順位がつくコンテスト等に参加した経験はありませんでした。「力と知恵を出しあって良い音楽を作ろう!」という思いはあっても「コンテストに勝とう!」という考えは完全に後回しで、記念出場でいいかとさえ考えていたほどです。
さて、蓋を開けてみればまさかの銅賞をいただくこととなりました。


入賞団体が読み上げられる時に、もはや自分たちの演奏順を憶えておらず、「横須賀…」まで読み上げられた段階でようやく「あれ!? 賞貰えたんか!?」と驚くことになりました。恐らくメンバー全員が驚いたと思います。両団とも初めて "賞" をいただいたことになります。講評を読んでみても、音楽作りにおいてこだわった部分は確かに評価していただいたようで大変嬉しいです。
演奏音源は横須賀国際合唱団のYouTubeチャンネルにて公開致しました。ぜひ聴いていただき、僕たちの合唱が伝えたかったものを受け取っていただきたいと思います。
横須賀国際合唱団、合唱団DIOはそれぞれ随時新規団員を募集しております。
横須賀国際合唱団
活動地域:神奈川県横須賀市
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合唱団DIO
活動地域:神奈川県藤沢市
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音楽を聴いていただくだけでもありがたいことではありますが、「一緒に音楽を作りたい!」「一緒に合唱がしたい!」と思っていただけることはそれ以上の喜びです。歌の輪が広がることをいつも願っております。両団をどうぞ今後ともよろしくお願いします。
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